【感想/レビュー】『一ノ瀬家の大罪』「七つの大罪との関連性」【考察】タイザン5

一ノ瀬家の大罪

祖母・幸恵の「怠惰」、祖父・耕三の「傲慢」

 祖母・幸恵は「怠惰」であると考えられる。

 「怠惰」というすべきことを怠けるという意味だ。

 その点に関しては幸恵が何点か見られる。

 洗濯について6人もいれば毎日回さないとかなりの量になりそうだが「お洗濯明日にしますからね」と先延ばしにしている。

 しかし、様子を伺う限り洗濯ができない人物ではなさそうだ。

 また皆でカレーを作った時に、形は不揃いではあるがそれなりに包丁も使えているようだ。

 一定以上の家事スキルはあるはずなのに、その義務を怠っているようにみえる。

 何より翔・美奈子・耕三が仕事に行き、翼と詩織は学生であるが、仕事がある描写がない幸恵は専業主婦なはずなのだ

 それにも関わらず家事に勤しむ様子があまり見られない。

 専業主婦であるにもかかわらず家事を怠っている、というのが現状での予想だ。

 事故から戻った後、大量の菓子パンがあった状況では消費期限があることを考えて食べなくてはいけないことはわかる。

 しかし一度家の菓子パンがなくなったあとでも再び購入していることを考えると、幸恵が料理をさぼっていると考えられる。

 そういった意味で専業主婦という役割を放棄している「怠惰」だと考えている。

 残るは耕三であるが、正直ここまでの段階で一番ヒントがない人物が耕三である。

 それどころか、家族で和気あいあいとするなかで一度も言葉を発していないのだ。

 強引な考察であるが、ただ寡黙なだけではなく家族ごっこをしている一ノ瀬家を見下している、すなわち「傲慢」であると推測する。

 また耕三を「傲慢」であると据え置いた理由がもうひとるあるが、こちらについては後述する。

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