なぜ毘灼は日本を狙っているのか
さてここで気になるのは、「なぜ毘灼は国を相手に戦わなければならないのか」という部分だ。
国を相手に戦うということは何か明確で明瞭な理由があるはずだ。
気の迷いから国を倒そうなんて馬鹿げたことは思いつくはずがない。
また毘灼の計画はかなり綿密である。妖刀を奪い、真打の封印を解くために3年という長い期間、準備を続けている。
「……未だ掴めないのは柴登吾の行方。
妖術師の中でもわかりやすくピンキリはあるが、その天井を叩いてるのはあの男だ。
3年前も出し抜くのにかなり苦労した」
『カグラバチ』第54話「友情」
毘灼のリーダー・幽もこのように語っていることから、六平国重を襲うためにも相当な段取りをしたことがわかる。
また貴重な妖刀「真打」をオークションに出し一度手放したこと、妖刀「飛天」の使い手・座村を手中に収めているなどかなりの準備をした結果であるようにみえる。
以上のことから思い付きではなく、毘灼ははっきりとした目的ありきで行動しているように思える。
さてここまでを踏まえると、毘灼は明確な理由がある。
さらには個人ではなく組織で動いていることから共通目的があることも考えられる。
その原因は何だろうか?
現時点での考察になるが、原因は「斉廷戦争」にあると考えられる。
別記事にてまとめているが、「斉廷戦争」には”敵”が存在している。
宇宙人でも、妖怪でも、某国でもなく”敵”という表現をしているが、これは日本で発生した”内乱”という恥ずべき失態を隠ぺいするための表現のように思える。
つまり、毘灼は内乱で何かしらの不利益を被った「”斉廷戦争」の被害者” である可能性が高いといえるだろう。
これまで小出しにされているように「斉廷戦争」には表に語られていない闇があることは明確である。
六平国重が息子である千鉱に対して「斉廷戦争」について多く語らなかったこともその理由に含まれるだろう。
「俺たちが”英雄”として生きる限り一生う逃れられない呪縛だ」
『カグラバチ』第59話「暗転」
「斉廷戦争」が引き金となった”何か”がにより幽たち「毘灼」は被害者となり、復讐のために妖刀を求めているのではないか。
しかし、現時点で考察できる範囲としてはこのくらいであり、細かい部分は今後の展開に期待するしかない。
本編ではまだまだ明かされることがないだろうが、引き続き情報が増えたら考察としてまとめていこうと思う。
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