南極に行く目的
2つ目にシラセが南極に行く目的です。これは前回記事の着目点②で触れた「南極へ行くという壮大な夢を掲げているが、南極に行って何がしたいのか」という部分になります。
キマリがシラセに100万円を届けた後、シラセはなぜ100万円を貯めたのかその経緯を話し出します。
その際、シラセは南極に行く目的を「南極で行方不明となった母の遺品を見つける」としています。ただその目標を周りに話すも、誰もが無理だと語っていました。
そのため「絶対に行って、無理だって言った全員にざまあみろといってやる」と決意をしていました。
このようにひとまずシラセは南極に行く目的を明らかにしています。
今後もう少し深彫りし、そこまでして南極に行きたい理由や母との思い出、南極との思い出は語ってほしいなという感じですね。
ただこの話が後々繋がるので覚えていただければと思います。
どうやって南極へ行くのか
そして3つ目です。前回記事の着目点③書いたように「ただの女子高生がどのように南極行きのチケットを手に入れるのか」という部分です。
前回記事はこちらから↓
これは私がタイトルや視聴前のあらすじを読んだ時から思っていたことであり、実際この第1話でもかなり触れられている部分になります。
シラセがこれまで絶対に行けないと揶揄されてきた過去があり、キマリの親友・めぐっちゃんが観測隊員にでもならないと無理だよと語るように、南極に行くためには高い障壁があるように思えます。
タイトルにあるよう『宇宙よりも遠い場所』ということで、南極が宇宙よりも遠い=行くまでがなかなか難しいというイメージがありました。
時折、テレビで海上自衛隊の生活といったような特集を見て、船上での生活が大変であるという印象を持っていました。
また氷に囲まれた大地では遭難や凍死といったリスクがあるはずで、ただの女子高生が行くにはお金も環境も生き延びるスキルも足りないのではないかなと思いました。
素人なりにパッと思いついたのは『宇宙兄弟』のようにどこかの機関が船員を募集する試験を開催するとか、正直それぐらいしか思いつきません。
しかし、第1話のラストで「どうやっていくつもり?」と尋ねるキマリに対し、ニヤリと含みのある顔で「知りたい?」と返答するシラセ。このシーンから、シラセは「南極へ行くための何か絶対的な秘策がある」と思わせます。
どうするんだろうという期待感を募らせたままで終えた第1話。続きが気になるいい締めくくりだったと思います。
今後の考察
まずこの第1話を方向性からして「夢をひたすらに追いかける少女」の物語であることに異論はないかと思います。
中学時代から南極に行きたいと言い、周り全員にバカにされながらも夢を追いかけてきたシラセ。
その夢のため遊びも趣味も友達も捨ててきたことが伺えますし、高校生の低い時給で100万円を貯めることは相当難しいことでしょう。
キマリもそんなシラセに感化され、一歩踏み出す勇気を得ました。
また、これまで南極にいきたいといってきた人はいたが皆辞めてしまった、ただキマリは真剣に追いかけてきてくれるという流れまで作っています。
これだけ「夢」を強調しているからこそ、真剣に目指してほしいと思うのです。
また夢を追いかけているからこそ、この物語の終着点が大切になってくると思います。
シラセがこれだけ高々に掲げた夢。彼女は母の行方不明を乗り越え、南極にたどり着くことができるのか。
また、キマリの成長が気になるところです。この第1話にてキマリは一歩が踏み出せない少女として描かれていました。しかし、シラセをきっかけに「南極を目指す」というとてつもない一歩を踏み出すわけです。踏み出した一歩の先で、彼女がどのような成長ができるのかという点は注目せざるを得ません。
『宇宙よりも遠い場所』。その名の通り、遠い遠い場所であることは確かで、とてつもなく長い冒険譚になることだと思います。女子高生がその旅を乗り越えた先が楽しみです。
そんな期待感を抱くことができた第1話でした。
次回の記事は↓から
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