『2.43清陰高校バレー部』第1話 【感想・レビュー】

アニメ

【あらすじ】

富山県でのんびり暮らす中学生のユニのもとに、幼稚園の時に東京に転校したチカが戻ってくる。東京の名門校でバレーをしていたチカは、ユニを含めほぼ帰宅部と化しているバレー部でひとり練習を始める。ユニやバレー部員はそんなチカの熱量に惹かれ練習を開始する。

ある日のユニチカの帰り道で従兄弟のヨリちゃんと遭遇する。ヨリちゃんは最近付き合いが悪いユニに対し少し苛立ちをみせ、ユニはいい顔をしようとバレーはお遊び、すぐ遊べるようになると話してしまう。中途半端な態度をとるユニに対し今度はチカが苛立つ。

 そんな中ヨリちゃんは、チカが転校前にバレー部員を自殺未遂に追い込んだことをユニに告げるのであった。

【レビュー】

 正直な話、ハイキュー!!に近い内容だなと思いました。天才セッターの苦悩。違う世界でまたバレーを始める。相方の身体能力が高い。こうした点から似ているといわれても仕方ないのかなと思います。しかし、ハイキュー!!が希望を持った作品であれば、こちらは逆に泥臭い人間関係をあらわした作品だと思います。

 夢を持っているものの、自分の思い通りに事が進まず苦悩するチカ

 中学生ながら部活もろくにせず、何をするわけでもなくダラダラと生きるユニ

 例えば遊び惚けているユニチカが放った「つまんないことしてんな」というセリフ。

 こうした伏線から、この二人がバレーという競技を通じてどのように成長していくのか、あるいはどう変化していくのかは非常に興味が持てました。

 またユニをはじめとして仲間が集まっていく感じも私は好きでした。

 孤独を埋めるようになっていく、チカに闇がありそうながらも新天地でやり直そうとしている感じが期待と不安が混ざっていてよかったです。

 この第一話で注目すべき点はやはりチカヨリちゃんに挟まれるユニだろう。

 チカがバレーに熱中していることから自分も興味を持つ一方、これまでダラダラと過ごしてきた仲間であるヨリちゃんを蔑ろにしてきたユニ

 その狭間で揺れる中途半端な様子が、自分の人生を決めきれない思春期を表すようで面白かったですね。

 何を取って何を捨てるのか。そういう部分にも今後注目していければなと思います。

 バレーに関しては、技術的な話が描かれていた点も評価できると思いました。高身長だとセットアップの位置が高い、ストレートとクロスの打ち分け方など少しではありますが触れていたので、人間ドラマだけではなくバレーアニメとしての期待も高まりました。

 一つ気になったことは、これ中学生スタートの話なのかい、というところですね。話してくれないとわかりにくいなと思いました。

 【まとめ】

 一話としてはまずまずの出だしじゃないでしょうか。

 大会に出たいチカと何となくではじめたユニはバレーですれ違うことになるのか、それとも強くなることを目指すのか。そしてこの二人を取り巻く人間関係はどうなっていくのか。見どころは十分にあるかと思います。

 

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