【感想/レビュー】『一ノ瀬家の大罪』【第10話考察】タイザン5

一ノ瀬家の大罪

一ノ瀬家が抱える問題

 眠らされていた翼が目覚めると、そこは福井県の山道。

 そこで翔は次のように述べる。

「翼くん、このままじゃダメなんだ」

「え?」

「笑ってたいってだけじゃダメなんだよ」

『一ノ瀬家の大罪』第10話「翔の消失」 作:タイザン5

 一ノ瀬家には大きな問題と欠陥があることを強調している。

 特に”笑ってたいってだけじゃダメなんだよ”という言葉は、第9話「翼の救済」にて翼が話していた「家族は笑顔じゃないと」という言葉と対になり、それを真っ向から否定している。

 そしてごめんとしきりに謝りながらも事故を起こすという点から、翔が本心から望んだ事故というよりかは”事故を起こさなくてはいけない”という使命感の元で動いていると考えられる。


 次に気になる点は、翔は家族のことを詳しく知っていたという点である。

 中嶋のこと、詩織のパパ活。そして「ヒントはいくらでもあった」という口ぶりからみるに、一ノ瀬家の謎を知っていたような雰囲気だ。 

 何故そこまで知っているのかという部分は今後追及していきたいと思う。

 そして、翔が語る”あの事故のこと”という言葉が一番のカギだ。

「また何も分からなかった。あの事故のこともーー」

『一ノ瀬家の大罪』第10話「翔の消失」 作:タイザン5

 ”また”という言葉があることで、前回(第1話)で起こした事故とは別の事故であることは間違いない。

 これが示すものは一ノ瀬家が崩壊した原因となる事故であるだろう。

 つまり何かの事故という機転があったことが判明した。

 加えて“また”と複数回を示唆していることで前回(第1話)での事故が初めてのものではなく、複数回繰り返されているものだと推測できる。

 つまりはこのような事故を幾度となく起こしており、そのたびに記憶喪失となっているはずだ。

 何故記憶を消さなくてはならないのか、その謎についても目が離せない。

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