簡易領域と領域展延の違い
① 移動が可能かどうか
”簡易領域”と”領域展延”の違い一つ目は、その場から動くことができるかどうかである。
”簡易領域”は自分を中心に術式効果を含まない領域を展開している。
一方で”領域展延”は自分の体に纏うために移動ができる。
移動しながら領域を使用するわけであるから技術として難しいであろうが、その場に留まらなくてはいけないリスクを考えると”領域展延”のほうが戦闘時には有効であるだろう。
② 術式の運用について
2つ目の違いは”生得術式”の運用についてである。
「渋谷事変」では”領域展延”と”生得術式”の併用はできないと、五条悟の口から語られている。
事実として「人外魔境新宿決戦」にて五条悟と宿儺が領域内で押し合いをしている最中に、宿儺は”領域展延”を使用していたが”生得術式”を併用していない。
この最強同士がこのような解釈をしていることから、”領域展延”と”生得術式”の併用は不可能であると考えられる。
これは呪術を使用するにあたって需要とされている脳のリソースについて、”領域展延”と”生得術式”が同じ場所を使用するからであると考えられる。
一方で、この押し合いの最中であるが”領域展開”の最中に”領域展延”を使用している。
このことについて五条悟は次のように話す。
”展延中に使えないのは肉体に刻まれた生得術式‼一度領域に付与した術式なら話は別だ”
『呪術廻戦』「人外魔境新宿決⑤⑤」
つまり”領域展開”というのは外付け可能な技術であるということを示す。
例えば洗濯機は洗剤や柔軟剤を入れ、設定を決めてスタートさせてしまえばその間は別の火事に取り組むことができる。
同様に”領域展開”も一度術式を付与し、対外条件・対内条件、術式の効果範囲を決めてしまえば自動で動いてくれ、その間に”領域展延”を使用することは可能になるという見方ができる。
ただし宿儺は領域の効果範囲を狭めるなどをしていることからも、要件を変更することも可能であろう。
(もちろん技術的な可・不可の話であり、それができる人物は五条悟や宿儺など本当に限られるはずである)
つまり”簡易領域”についても同様の考えができるはずであり、”簡易領域”を展開中に”生得術式”や”領域展延”を使用することは技術的には可能であると考えられる。
五条悟が宿儺の領域内で”簡易領域”を使用しつつも術式反転を行えたのはこの理屈によるものではないだろうか。
コメント