キマリの行動原理
加え、キマリに対しても少し疑念がありますシラセが顔見知りの隊員に見つかり作戦は失敗、キマリ・シラセ・ヒナタは女性隊員2人に追いかけられます。
「ただ楽しいなって、なんかね動いてる。あたしの青春動いている気がする」
「何かが起きそうで、何かを起こせそうで。毎日見ている景色が目まぐるしく変わっていって」
とキマリは青春を感じているというシーン。
しかしこのシーン、あまり脈絡がありません。
3人が逃げる理由がよくわからない(捕まったら処刑される等語ってはいたが理由としては薄すぎる)、女性隊員もわざわざ全速力で追う理由がないという、本当に意図が読み取れないシーンなんです。
それにこのシーン、南極隊員に見つかり追いかけられた時点で、「絶対に行ける」と豪語されていた南極に向かう作戦が失敗に終わったことを意味します。
「嫌になったんじゃないよ、ただ失敗したくない。やっぱりやめときゃよかったって思いたくない。いってよかった、シラセちゃんの計画に乗って良かったって思いたい」
こう語っていたキマリにとって、(この時点では)南極行きがほぼ不可能になってしまったことはかなりショッキングなはずなんです。
今まで見てきたように彼女がようやく変わるきっかけを掴んだにもかかわらず、シラセのくだらないでまかせと作戦のせいで失敗に終わったのですから。
それなのに上記のように『私、青春しているよ。輝いているよ』というセリフとキラキラした音楽を掛け合わせるのは不自然です。
これで青春を感じていたのであれば、キマリは「すっごいすっごい本当に南極行きたい(南極であればなんとか行けるでしょ)」と考えている本当に悪い意味で能天気な人物であり、「夢を追いかける少女たちの物語」という前提をブチ壊しかねないんです。
『宇宙よりも遠い場所』と銘を打った意味は「途方もなく遠い場所」であると思うし、そんな場所に女子高生が向かうことの難しさを表していたはずです。それがこうも楽観的に考えていたことがショックですね。
以上のように、第2話は第1話のすべてを裏切るようなひどい話であったように思えます。
正直、この展開が続くようであれば全く期待はできませんがレビューは続けていこうと思います。
ぜひ次回の記事もご覧ください。
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