【呪術廻戦考察】禪院家の相伝術式・十種影法術の強さについて解説・考察をする【最新話ネタバレあり】

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③ 火力不足

 「十種影法術」の欠点をあげるとすれば火力不足である。

 汎用性の高さということで様々なシチュエーションに対応できる役割を持った式神が揃ってはいるものの、致命的なダメージを与える式神がいないのである。

 玉犬・渾は確かに実績としては申し分ない。”京都姉妹校交流会”編では花御の体にも傷をつけ、”起首雷同”編での特級呪霊、”死滅回游”編でのレジィ・スター相手へのトドメも玉犬・渾であった。 

 スピードや耐久力、そして攻撃力に優れている式神である。

 しかしながら花御との戦闘で傷をつけたものの、あとに引きずるほどの傷を負わせてはない。

 また特級呪霊、レジィ・スターとの戦いはトドメであったものの、どちらも奇襲であり呪力による防御全開というわけではなかった。

 正面からの勝負であれば玉犬では火力不足となる可能性が高い。

 確かに攻撃やスピード、耐久力が綺麗なグラフを描いているが、玉犬のみで戦えるほどに優れてはいないというのが実情だ

 残りの式神たちは役割をしっかり持ってしまっている。 

 そのためピンポイントでの攻撃・防御には特化しているがたいていはダメージ蓄積とという部分であり、トドメをさせるだけの力はない。

 満象も確かにダメージとして大きいが大きすぎるがゆえにレジィや万が上からの衝撃に耐えていることを鑑みると、「決定打」には至らない。

 貫牛や鵺も攻撃力はあるが、対処されやすいし一撃で沈められるだけの威力はない。

 虎杖や東堂が魅せたような「黒閃」、五条悟の「虚式・茈」、夏油傑の「極ノ番・うずまき」のような一撃必殺の技がないのである。

 もちろん領域展開はひとつの強みであるが、これについては術式の強みというより術者のポテンシャルに依存してしまっているため、今回は領域展開については除外して考える。

 このように考えると耐久戦ベースになりがちな術式であるといえるだろう。

 

 


④ 魔虚羅という存在

 十種影法術における奥の手として魔虚羅、八握剣異戒神将 魔虚羅という存在がいる。

その実力は折り紙つきで渋谷事変での大暴れっぷりと宿儺が苦戦した点、そして五条悟を追い込んだということからも魔虚羅がどれほどヤバい存在かは明白であろう。

 一度受けた攻撃は適応されてしまうという破格の性能を持っている。

 そのため唯一の攻略法は、適応する前に一撃で倒すほかない。

 特級クラスであれば魔虚羅単体を倒すことはおそらく可能であろう。

 しかし宿儺が魅せたように調伏済みであれば、サポートされてしまうため一撃で倒すだけの大技をだす時間を確保できない。

 例えば五条悟であれば「虚式・茈」を使えば一撃で倒すことができるが、宿儺が間髪入れずに攻撃をしつつ魔虚羅適応の時間を稼いでいたため、かなり苦戦を強いられていた。

 ただし、この魔虚羅には大きな問題がある。

 「十種影法術」には大技がないといったが魔虚羅が一番の火力である。

 その一方で調伏の難易度が桁違いであるという大きな問題を抱えている。

 歴代の「十種影法術」術師が誰も調伏してないという点でも、六眼持ち・無下限呪術使いに引き分けた術師ですらも調伏できていない。

 つまり魔虚羅を使役することはほぼ無理ということだ。

 もしどうしても勝てない相手であれば伏黒がみせたように相手も調伏に巻き込むことで、無理やり魔虚羅を戦闘に巻き込むという方法もある。

 しかしそれは「十種影法術」術師も魔虚羅と戦わなければならず、相当な死のリスクを背負いながらも戦闘をしなければならない。

 さらには調伏として読んでいるわけなので攻撃は無差別であり、自分のほうが先に倒される危険性だって十分にある。

 

 魔虚羅は強力ではあるものの、”奥の手”という域をでることはなく最終手段の立ち位置であるために普段の戦闘では使いどころはないといえる。

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