『一ノ瀬家の大罪』では明かされない謎がいくつも存在する。
その謎が面白いポイントであるのだが、その中でも中盤から登場したキーマン・颯太の正体について考察していこうと思う。
颯太の正体について
第10話「翔の消失」にて突如現れた存在”新しい翔”。
正体や役割が謎に包まれる中、第17話「翼の真実」にて”颯太”という名前であることや、回想シーンで少しではあるが情報が明かされた。
今回はそれらの情報をもとに考察を進めていこうと思う。
作中で描かれた手がかり
正体について考えていこうと思うが、正直情報が少なすぎる。
ただその中でも作中で描かれた事実を整理したうえで、考察に入っていく。
一ノ瀬家との関連性
まずは一ノ瀬家との関連性が深いであろうというところに注目してもらいたい。
翼たちがいる世界はこれまで2000回ものループをしてきた。
その世界に途中から侵入するという行為は一ノ瀬家との繋がりが深いからこそできたことだろう。
ここでいう繋がりは誰かの同僚・知人というレベル感ではなく、親友とか血縁関係としての仲と考えられる。
加えてタイトルに『一ノ瀬家』と掲げていることからも、颯太自身が一ノ瀬家としての血縁関係であることは全然あり得る話だ。
しかし、ここでの問題点は家族写真に颯太が映っていないということだ。
第1話「一ノ瀬家の復活」にて翼が手にした顔にバツ印が描かれている家族写真。
これにはこれまで一ノ瀬家としていた6人(翼・詩織・翔・美奈子・耕三・幸恵)が映っている。
この家族写真は第12話「翔の発覚」にて、颯太が介入した2000回目のループでも同じ6人の写真が描かれる。
つまり家族としては6人であることが強調されている状態だ。
仮に颯太が一ノ瀬家の一員であれば家族写真に写っているのが当然だろう。
そこに颯太が一ノ瀬家であるという仮定を立証するためには集合写真に写っていないとという矛盾を覆す必要がある。
美奈子が気づいた正体
また美奈子は颯太の正体に気付いていた様子だった。
「そんなことより私はあなたの正体も思い出してる。
止めるんなら翼に全部バラすから」
『一ノ瀬家の大罪』第13話「美奈子の追憶」
正体を思い出しているという発言から、一ノ瀬家との交流がもともとあった人物である。
ここではあえて正体を家族に明かしていないというのも何かしらの理由があることだろう。
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