史上最強の術師とどう戦うか
さて宿儺が最強であることは前提として、次はどのように戦うかということである。
高専側は注意しなければならない点がいくつかある。
まずは宿儺が史上最強の術師であるという点だ。
少し触れてはいたが渋谷での宿儺は完全体でないなかで漏湖相手に圧勝をしている。
真希・七海・直毘人・伏黒恵・伏黒甚爾らでなんとか倒した陀艮、直毘人はその陀艮よりも漏湖が強いと評価している。
消耗しきっていたとはいえ、真希・七海・直毘人を一瞬で葬りさったことを考えると漏湖の実力は担保されているといえるだろう。
その漏湖に圧勝していることから、1級術師が万全の宿儺に挑んでしまえば瞬殺される可能性が高い。
つまり初手に虎杖・日下部などの1級相当の術師をぶつけたとしても殺されるリスクのほうが大きいはずだ。
となれば万全な状態である宿儺にはより実力が近い人物かつ勝てる見込みがある、史上最強に対して現代最強である五条悟をはじめにぶつけるのがベストであると考える。
また犠牲を少なくするという意味でも、勝てる可能性がある五条から投入する選択は間違いでないだろう。
2つ目に注意すべき点としては宿儺の領域対策である。
以前「領域展開」に関する記事を作成した際にも書いているが、「領域展開」はいくつかのメリットがある。
その中で大きいものが「領域展開」を使えないものに対してかなりの有効度を誇る点、複数人をまとめて領域に閉じ込めることができる点という2点である。
初めに「領域展開」を使えないものに対してかなりの有効度を誇るという点についてである。
「領域展開」は使用された場合に対抗できる手段は限られる。
一番の有効打は受けた側も領域を展開することだが、至高の技巧である「領域展開」を使用できる術師は少ない。残された高専側ではおそらく五条・乙骨・秤・日車の4名のみ。
加えて先に述べたように宿儺の強さを鑑みると、五条以外は領域の押し合いで敗北する可能性が相当高いと考えられる。
(五条vs漏湖のような前例があるため、対抗できる可能性は乙骨くらいだろう)
さらに乙骨や秤、日車らが五条と共闘した場合には宿儺・五条との領域が重なる可能性がある。
仙台結界では三者の領域が重なることで領域の崩壊が発生したが、それと同じ現象が発生する可能性がある。
領域が崩壊した場合にそれがプラスに働くのか、マイナスに働くのかの見通しが立たない。
宿儺を確実に仕留める算段を立てている高専側としては、そうした不確定要素をできる限り排除したいはずだ。
その不覚的要素で最大の手札である五条が倒される可能性だってある。
そういう意味でも下手に戦力は投下すべきでないと考えられる。
その他の手段として領域対策である「簡易領域」「落下の情」「彌虚葛籠」の使用、または外側からの領域破壊もある。
ただし前者については禪院直毘人や東条、九十九が実際に領域対策として使用しているものの完全な対抗策ではなく、時間稼ぎでしかない。
後者も有効ではあるだろうが破壊できるかどうかはその時の状況次第となってしまう。
以上のことから領域の完全な対策というものはなく、偶発性に頼ってしまうこととなる。
つまり、「領域展開」を使用できないものは使用できるものとの戦闘を極力控えるべきなのである。
そういう意味ではどうしようもない状況を除き、宿儺が領域を使えなくなる程度に弱るまで残された術師は参加すべきではないといえる。
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