めぐっちゃんはおそらくキマリを見ることで安心したかったのではないかと思います。
自分より愚鈍で何もできない、頼りにしてくれる存在が間近にいるという安心感。
キマリが失敗することでいつまでも自分のそばにいることを望んでいたのでしょう。
しかし、いつも一緒であったキマリは「南極」に時間を割くようになります。
そこからバイトを始め、シラセ・ヒナタ・ユヅキといった自分以外のコミュニティを広げていきます。自分の手からは離れていったのです。
「南極」へ行くという強い意志と自立心が彼女を動かしたのです。
「わたし、ずっと思っていた。遠くに行きたいとか、ここじゃ嫌だとか。自分が嫌いだとか。多分めぐっちゃんなんだよ」
キマリは自分自身がめぐっちゃんに頼りことであることを理解しており、だからこそ南極へ行くことを通して、自立できる人間になりたいと願っていたのだと思います。
そういう経緯がありキマリが南極に出発する朝、「絶交しに来た」と告げに来たのでした。
キマリがめぐっちゃんからの依存から脱却するように、めぐっちゃんもキマリから依存されることから脱却しなくてはならなかったのです。
お互いが自立できれば絶交は必要ないと、南極に行けば成長して帰ってこれると思ったキマリは「絶交無効」と答えたのでした。
このようにキマリとめぐっちゃんは南極という冒険を通し、互いの依存から抜け出す、すなわち一人の大人としての成長が描かれていました。
精神的な成長譚であり、日常からの飛び出す契機となったこの第5話はよりもいにおいても非常に大事な話としてまとめられていたと思います。
これからはいよいよ南極に向かうと思いますが、どんなも冒険が待ちわびているのか気になりますね。
また次回の記事でお会いしましょう。
次回の記事↓
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