【第7回ワールドトリガーのここが面白い】「三雲修の成長⑤~戦闘編~」【考察】

ワールドトリガー

ラウンド5

 そして訪れたラウンド5で柿崎隊、香取隊とぶつかる。

 スパイダーを使用したことで大きく変化したオサムの戦術・スタンスに注目してみていこうと思う。

 

時間の有効活用

 まずは時間を有効活用できるという点である。

 ラウンド5では出だしから戦闘に発展するも、それぞれの部隊が揃ったことで一時的に膠着状態が続く。

 そんななかでも、ただ待つだけではなく自分の有利な盤面を作れるということがミソだ。

 何もしない時間が続くほど玉狛第二に有利な状態が出来上がってしまう。

 では敵チームはそれらを無視してしまえばいいかというと、そう簡単な話でもない。

 ワイヤー陣が完成してしまえば、今回チカが見せたようにレーダーを利用したガバ撃ちで敵チームを炙り出すことができる

 つまり玉狛第二の狙撃手・チカを倒す必要が生まれる=ワイヤー陣を超えていかなくてはならない。

 狙撃可能な位置にワイヤー陣が完成し、空閑が生存しているという状況はかなり強い勝ちパターンである。

 時間を与えるということはそれだけで不利になってしまうため、間髪入れずに攻めることが求められうるのだ。

防御と耐久力

 このスパイダーという武器はうまく使えれば優れた防御と耐久力をみせる。

 まず自分の周りにばらまくことで、敵への牽制としてかなり有効だ。

 ワイヤーがあることは”罠に引っかかる可能性が生まれる”ということで攻撃を躊躇しやすくなる。

 オサムがワイヤーを張ることはそれだけで自分の身を守ることにつながる。

 そして耐久力が増すというメリットもある。

 罠が張り巡らされていることにより攻撃を躊躇する。

 すると攻めあぐねている間に時間は確実に進んでいる。

 つまり空閑と合流する時間を稼ぐことにも繋がる。

 またオサムが強敵相手に粘っていれば、それだけで戦況を有利にすることにもなる。

「オレがこいつらの相手をしている間は、その分だけ他の所が楽になるはず。

 倒せなくとも引き付けてやる。一秒でも長く」

『ワールドトリガー』7巻 第57話「大規模侵攻⑦」

 耐久戦ができるということは、それだけで評価するに値できる部分なのである。

味方の支援特化

 ワイヤーは味方の戦闘を支援するものという役割が大きい。

 ラウンド5では実際に支援する場面がいくつもある。

 序盤ではオサムに狙いをつけた香取が一歩踏み込むも、ワイヤーの存在に気付かず転んでしまう。

 すかさず三浦がシールドでカバーに入るが、チカの鉛弾によって攻撃を食らってしまう。

 また空閑の機動力もかなり向上した。

 足場になるという強み以外にも、見えにくいワイヤーを利用した移動をすることによって敵チームから見ると変幻自在の移動にみえる。

 それをうまく対処するというのは非常に難しい。

 またワイヤーの処理に頭と体を割いてしまうと直接攻め込まれてしまう。

 特にワイヤーと空閑を同時に攻略することは難しく、ステージの制約を躱しつつ空閑の攻撃を捌き、なおかつ発想を生かしたトリガーの使い方をされるとなると至難の業だ。

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