【感想/レビュー】『一ノ瀬家の大罪』【第2話考察】タイザン5

一ノ瀬家の大罪

中嶋との関係性

 クラスメイトがあからさまに翼を避けている演出の後、翼に駆け寄ってきたのが中嶋を中心としたグループである。

 親友を名乗る中嶋は気さくに話かけ、一日を通して記憶を失った翼の面倒をみていた。

 自室を見て感じた不安を「親友がいる」という事実で払拭しつつあった翼。

 学校生活に期待を抱く翼に対し、残飯をぶっかけるということで再び絶望へと突き落とす

 いじめっ子にしてはなかなかに残酷なことをするものだ。

 ここで翼が壮絶ないじめを受けれいたことが明らかになるが、ここで何点か整理していこうと思う。

すぐ忘れるところとか

 気になるのは中嶋が発した「すぐ忘れるところとか」というセリフである。

 意味ありげに切り取り、コマとしての存在感も非常に強い。

 この翼がすぐ忘れる部分は昔から変わらないと指摘していることから、翼と中嶋には何か因縁があるように思える

 あるいはいじめの原因なのかもしれない。

 この発言に注目したうえで、今後にも期待したい。

翼のスマホ

 第1話より開かずのままのスマホであるが、第2話でもロック解除ができていないことがわかる。

 時間経過としてはたっていないので開かなくても自然ではある。

 ただそれをわざわざ第2話でも話しているということが少し気になるのだ。

 スマホが開かないという会話は自然ではあるのだが、翼の過去を知るにはこのスマホの存在が大切なのではないかと思う。

いじめの証拠

 そして「翼が常に撮られている」ということも留意しておきたい。

 中島の取り巻きは3人。

 ヘアバンド、金髪チャラ男、七三の3人である。

 そのうちの七三が常にスマホを手に持ち、翼へカメラを向けているのだ。

 これは一番最初に中嶋が翼に対して声をかけたコマから計5コマすべてでスマホを向けている

 翼がいじめを受けていた裸で土下座させられる映像や残飯を食べさせられる映像はすべて彼が撮影したものだろう。

 常にいじめの現場を撮影するという、性根の悪さが描かれている。

 こういう細かい描写までされているのもポイントである。

まとめ

 翼の学校生活が明らかになった第2話。

 絶望に打ちひしがれる中でこの世界に希望はあるのか、同じ学校の詩織はどう思っているのか気になるところです。

 それでは次回の記事で。

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