虎杖悠仁と兄弟
羂索や呪術総監部から与えられた役割はすでになく、前線からは退きそうな勢い。
残すところは虎杖自身が決める役割である。
「俺は部品だ。部品には役割があんだろ。
呪いを祓いつづける俺の役割。
それに秤先輩が必要だっていうのならアンタが首を縦に振り続けるまで付き纏う。
先輩、アンタの役割は何だ」
『呪術廻戦』18巻 第157話「部品」
秤との会話で垣間見えた虎杖自身が持つ戦う意義。
様々失うものがあったが今は伏黒を助けるという目的が残っている。
虎杖が『呪術廻戦』という物語を終わらせる役割を持つのであれば、今の状況を整理しよう。
着目してもらいたいのが第220話で甘井と話していたことだ。
呪いの王である両面宿儺を体の内側に住まわせてた虎杖は、呪いの影響をかなり受けている。
この呪物に近い性質を持つということは、呪力自体も増しているのではないかと考えられる。
2つ目に虎杖の不穏な発言である。
「アイツを殺すためなら何でも喰ってやる」
『呪術廻戦』第220話「自浄自縛」
「違う……兄弟たちのこと」
「いい。オマエの中で生きられるのならそれで」
『呪術廻戦』第220話「自浄自縛」
まず喰うという表現、そして脹相に弟のことで誤っていることから高専の保管庫に眠る呪胎九相図4~9番を喰らったのではないかと考えられる。
また呪いの王である宿儺に浸された効果というのも、呪物を取り込みやすくなるという性質が身についたと考えられる。
呪物を取り込むということはなにが起きるかというとファンブックに記載がある。
宿儺がすでに体に取り込んでる場合には、呪力強化ができる可能性が示唆されている。
つまり、宿儺がいなくなって間もない現在でも、取り込むことで虎杖の強化につながる可能性が考えられる。
宿儺が自分と共存しなくなった時点で虎杖は逃げることもできただろう。
それをしなかったのは伏黒を助けるという揺るがない医師があるからで、そのためには自らの体を擲ち呪物を取り込むことを厭わない。
本当に命がけの勝負となることは間違いない。
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