虎杖に刻まれる術式について
さて今回の記事は、虎杖に刻まれる術式は”解”や”捌”などではないという考察である。
ではいったい、虎杖に刻まれる術式とは何だろうか。
それは「呪物を喰う」という術式であると考える。
その根拠について説明していこうと思う。
初めに、宿儺との最終戦を控えた第220話「自浄自縛」にてこんな言葉を発している。
「家入さんが言ってた。
今の俺は宿儺って呪力に浸された呪物みたいなもんだって。
それに、アイツを殺すためならなんでも喰ってやる」
『呪術廻戦』第220話「自浄自縛」
さらには脹相とは次のような会話をしている。
「いいんだ」
「違う……兄弟たちのこと」
「いい。オマエの中で生きられるのならそれで」
『呪術廻戦』第220話「自浄自縛」
この発言から、受胎九相図4~9番までを虎杖が喰い、取り込んだと解釈することができる。
その後、第240話「バカサバイバー!!~生き残れ~」の巻頭カラーでは、虎杖の左腕は異形の姿となっており、呪物を取り込んだ影響であると考えられる。
ここで疑問が生まれるのが、呪物を取り込んでステータスはアップするのかという部分だ。
確かに第1巻では呪力を得ようとして宿儺の指を取り込んでいる。
公式ファンブックで「呪いへの」耐性が強い虎杖が、九相図を食べたらどうなるのですか?」という質問に対し、今の宿儺のような状態になるか呪力を得るかのどちらかという回答がされている。
ただ宿儺を取り込んだ虎杖はすぐさま呪力を扱えるようになっていないし、乙骨を凌ぐような呪力量を見せてはいないというのが実情である。
また宿儺の力で虎杖の潜在能力が底上げされたという描写もなく、彼の体が頑丈であるのは先天的なものであり、宿儺を取り込んだかどうかはあまり関係なさそうなのである。
つまり特級でない、かつ自分の腹違いの兄である受胎九相図4~9番を取り込むメリットは、ここまでで考えると薄いように思えてしまう。
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