② 呪霊たちの存在
二つ目に、どんなに頑張ったとしても呪霊組が詰んでいたという話だ。
ここで呪霊組の戦力を整理しよう。
真人・漏湖・花御・陀艮といるが、呪霊組は真人にリーダーに据えていた。
「真人はまだまだ強くなる。
だから貴方は彼を頭に据えたのでしょう」
『呪術廻戦』14巻 第116「渋谷事変㉞」
呪霊たちがこのように語るように、真人の成長は評価されていた。
1級術師七海・直毘人と準1級推薦中の真希に加え伏黒と甚爾が参加することでどうにか倒せた陀艮。
しかし、漏湖はその数段上の実力とされていた。
つまり、真人はその漏湖さえも超えるポテンシャルを持っているといえる。
事実、渋谷事変の最終局面では「遍殺即霊体」なり、 数段のレベルアップを果たす。
特級呪霊を倒した実績がある東堂がいても大苦戦をする。
そんな真人であるが、致命傷を受けていたとはいえ羂索は呪霊躁術で取り込んでしまう。
基本的に、呪霊躁術は降伏した呪霊を取り込むことができる術式である。
この”降伏”が宣言などをしなくてはいけないのか、心情的な降伏を示すのかは定かではない。
しかし、呪霊躁術はもう一つの特徴として階級差による無条件の取り込みというのがある。
条件として2階級以上の格下という条件がある。
ただ受胎戴天編にて宿儺が同じ特級なのに……という話があるように、実際には特級の内部でも実力差があると思われる。
宿儺が石流を瞬殺したり、圧倒的強さを誇る羂索ですら五条には勝てないことを認めていることからもそれは明らかだ。
少し話は逸れたが、渋谷事変の時点で呪霊組は羂索に取り込まれる可能性が非常に高かったのだ。
つまり呪霊組が全員生き残れたとしても、羂索に飼われる未来しか残されていなかったといえる。
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