問題となるのはその次のシラセたちに南極に向けての想いを告げるシーンです。
「私、みんなと行きたい。みんなと一緒に南極星みつけて、オーロラみて、かき氷食べて、ペンギンと記念写真撮りたい。絶対行こう」
『宇宙よりも遠い場所』第4話
なかなか残念な発言でした。
母の遺品を探したいというシラセや仕事が一番のメインとなるユヅキと違って、キマリはもともと人生における一歩を踏み出すために南極を目指す決意を固めました。
たまたま手に入れた南極行きのチケット。キマリの人生におけるターニングポイントであることは間違いなく、だからこそ「南極で何をするのか」はかなり重要な部分であると思います。
しかし、キマリが掲げたのは「南極にたどり着いてまだ誰もやったことのないことに挑戦したい」と観測隊員としての目標や、「将来のための何かを掴みたい」といった一歩踏み出した自分自身をさらに変えるきっかけづくりではありません。
「一緒に南極星みつけて、オーロラみて、かき氷食べて、ペンギンと記念写真撮りたい」と遊び要素を前面に押し出しているということが非常に残念でならないです。
せめて遊び要素を述べるにしても、キマリがもともと抱えていた行きたい理由=「自分自身を変えるため」という要素がかなり薄まってしまいました。
これでは4人で遊びに行くために南極に行きたいと聞こえてしまいます。
カッコいい夢を描いていただけに、遊びに行くのか……?と今後の展開が心配になりつつあります。
徐々に不安は募っていますが次回のレビューもお楽しみに。
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