宿儺と魂
さて、ここで問題となるのは宿儺の魂をいかに破壊するかどうか、という部分である。
今までの術式などをみても、魂に干渉できるというものが非常に少ない。
デフォルトで設定されている術式として、肉体へ干渉するものがほとんど。
自らの研鑽と拡張によって魂への干渉も可能であろうが、それは難しいものであると予測する。
あるいは魂へ干渉するという概念自体が浸透していなかったり、そもそも魂へ干渉するより肉体への攻撃をしたほうが手っ取り早かったりと、必要性がないというのもまた事実。
そんななかでも魂へ干渉するものも存在する。
代表的なものは真人の「無為転変」である。
”その手で触れた者の魂の形状を変える”という術式であり、そもそもにして魂に触れることができる。
五条悟の領域展開”無量空処”は対象に無限の情報を流し込むという能力を持つ。
最終章で、五条vs宿儺ではこの”無量空処”への対処が一つのカギとなっていた。
宿儺はこの”無量空処”相手に、魔虚羅による適応で対策を済ませる。
ただし適応を受けるのは魔虚羅でも宿儺でもなく、伏黒恵の魂であった。
つまり”無量空処”は人の心に干渉もできるということを間接的に示唆している。
このように魂に干渉できる術は存在するが、決して多くはない。
だからこそ伏黒恵の器に棲みこむ宿儺の魂に対してどう干渉するのかが課題である。
今現在、挙げられる候補は3つ存在する。
ひとつは虎杖悠仁という存在である。日下部先生との対戦での描写から魂の移動も可能になっていることが予想されている。
もうひとつは九十九由紀が遺した”魂の研究記録”である。名前の通り、魂への対処方法が記載されていることが想像できる。
そして、真依が遺した呪具”釈魂刀”である。
”あらゆるモノの硬度を無視し魂を切り裂く”、つまりは魂に干渉できる数少ない方法のひとつであるのだ。
そして釈魂刀を十二分に発揮するには、「無生物の魂すら観測する目が必要」である。
つまり、真希には無生物の魂すら観測する目を持ち合わせたということであり、生物の魂はすでに観測できているとも解釈できる。
桜島結界で呪霊と化した直哉との戦闘の際、河童との相撲で自らの真核を掴んだ真希はすでに無生物の魂すら観測できる状態である可能性が非常に高い。
つまり、状況さえ整えば伏黒恵の体を支配する宿儺の魂を破壊できると予測する。
宿儺の魂を破壊しても、すでに宿儺の肉体へと変貌を遂げた伏黒恵の体はどうするの?ということについてはすでに別記事にて考察しているのでそちらをご参照いただければと。
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