以前、術師にとって必要な能力として「術式」が重要であることを取り上げていた。
その中で術式自体が決して強くはない東堂葵の化け物っぷりについて解説記事を書いた。
一方で、その術式すらもたないながら1級術師まで成り上がった日下部篤也という人物がいるのだ。
今回は日下部篤也について考えてみようと思う。
日下部篤也について
彼が初めて登場したのは渋谷事変でのことだ。
渋谷事変の直前に東堂葵と冥冥から1級術師への推薦を受けたパンダと同行することとなる。
その後、何度か登場してはいるが主軸となった戦闘シーンはあまりない。
新宿での決戦では夜蛾学長・五条悟がいない中で数少ない教師として生徒たちをまとめている。
現在本誌では宿儺との最終決戦で前線へと降り立った。
日下部が1級術師であるという事実
驚くべき点は日下部が1級術師であるということだ。
これまで私が書いてきた記事では幾度となく書いてきたが、『呪術廻戦』の世界では「ほとんどの術師が2級か準1級で頭打ちになる」のである。
つまり1級術師であれば術師のなかでも相当なエリートである。
1級術師になるために求められる能力とは何だろうか。
このことは東堂葵に関する記事にて詳しくまとめている。
術師に必要な能力は”術式の強さ”である。
「簡単な式神とか結界術は別として基本的に術式は生まれながら体に刻まれるものだ。
だから呪術師の実力は才能がほぼ8割って感じなんだよねー」
『呪術廻戦』2巻 第12話「邁進」
そういった意味において、術師を語るうえでは術式が欠かせないものになっている。
1級術師の冥冥も呪力による身体強化や呪力操作によって術師としての高みを目指していたが限界を感じてしまった。
そこで自分の術式を極めることで1級術師として花咲くことができたと述べている。
このように術師としてのトップクラスである1級術師になるためには術式をどう活かすかということが凄く重要なのである。
さて、そういう条件で考えると東堂葵という存在は異質である。
詳細については下記の記事を参照してもらいたいが、彼の術式”不義遊戯”が最大の効果を発揮するための条件は非常に限られている。
また攻撃や防御に特化した術式ではなく自らの戦闘を補う術式であるため、東堂葵という術師本人が圧倒的な体術・呪術センスを持っているという前提が必要になる。
こうした術式が決して強くない中でも、高専生でありながら1級術師まで昇り詰めていることが異常なのである。
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