五条悟との戦闘を経て、領域展開が使用できない状態に陥っていた宿儺。
さらに乙骨の術式・模倣のによってコピーされた天使の術式「邪去侮の梯子」や、真希の釈魂刀によるダメージ、そして虎杖の黒閃によって宿儺は相当なダメージを負っていた。
しかし、宿儺は自身の黒閃を経て最新258話「人外魔境新宿決戦㉚」で領域展開の力を取り戻した。
高専勢はこの「伏魔御廚子」を”簡易領域”で耐えきろうとしていた。
今回は宿儺が領域展開を行ったこと、高専側が対抗策として”簡易領域”を使用したことについて解説・評価していきたいと思う。
なぜ閉じない領域を使用したのか
初めに領域展開についての解説と、今回「伏魔御厨子」を使用したことに対する評価をしていきたい。
まずは宿儺が閉じない領域を使用することのメリットである。
そもそも”領域展開”は強力な技である一方で、いくつかデメリットが存在する。
以前、領域展開に関する記事をまとめているので詳しくは↓の記事を参照していただきたい。
今回注意すべき点は2つあり、高専が戦力として複数人の呪術師を抱えていること、そしてその中に禪院真希がいるということだ。
1つ目の「高専が戦力として複数人の呪術師を抱えていること」についてみていく。
通常の閉じた領域はというのは内側からの耐性を強化している。
相手の逃げ道をなくしたうえで必中必殺に術式をぶつけることを目的としているため、相手から逃げられるというリスクをなくすためだ。
内側からの耐性を強化している代わりに外側からの攻撃に弱いという弱点がある。
事実、”幼魚と逆罰”編での真人の領域展開は、領域の外側にいる虎杖によって破かれた。
また”人外魔境新宿決戦”にて宿儺は五条悟と領域の押し合いをするが、宿儺の閉じない領域は効果範囲が広いため、五条悟の領域を外側から破壊する。
このように領域が外側から破壊されるというケースがみられる。
今回の”人外魔境新宿決戦”編で、宿儺は高専側の戦力数を把握しきれていない。
あとどのくらいに人数が攻め込んでくるかが不確定なのである。
つまり領域を閉じてしまった場合、外側から領域を破壊される危険性がある。
領域展開直後の術式が使用できない瞬間に攻撃される危険性がある。
事実、冥冥などは遠くから観測しているだけなので外側から領域を破壊することも可能である。
加えて領域内に閉じ込めきれない可能性がある。
宿儺は領域を閉じないという縛りによって領域の効果範囲を広げているため、領域を閉じた場合には効果範囲は狭まると考えられる。
閉じる領域により効果範囲が狭まることで現在戦闘に参加している虎杖・脹相・猪野・真希の誰かを逃す可能性があり、そうなれば同じく領域を外側から破壊されるリスクが高まる。
2つ目に「禪院真希がいる」という点についてだ。
閉じた領域は呪力を持つものを認識し、その相手に必中必殺の術式を与える。
呪霊化した禪院直哉との戦いで見せたように、閉じた領域内では呪力一切を持たない真希を必中の対象と認識することができない。
呪力を持たない真希は無機物と同様の扱いを受けるためだ。
つまり宿儺が閉じた領域を形成した場合、真希から奇襲される可能性がある。
以上のことより、閉じた領域ではリスクがあるため閉じない領域を添加したと考えられる。
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