宿儺の受肉に際して、3つのポイントがある。
① 生前の宿儺という人物について
平安時代、「呪いの王」として名を轟かせていた宿儺。
江戸時代を生きる羂索は当時の鹿紫雲に対して、「最強は宿儺」と豪語するほどの実力を誇っていた。
それほどの名声を誇っていたのだから、望むものは何でも手に入っていたはずである。
第219話「浴④」では平安時代の宿儺が新嘗祭に招かれ、五穀豊穣を捧ぐ祈りの対象となっていたことが判明する。
本来、新嘗祭とは農作物を収穫できたことに対して感謝を捧げ、来年の豊穣を祈る神事である。
つまり、力によるものではあるが神格化に近しい扱いを受けていたということでもある。
このような地位や名誉、そして純然たる力を持つ宿儺が一度きりの人生で満たすことができず、死後呪物になることを望んだ。
なんでも手に入れられる力を持つ彼が手にすることができなかったものとは何だろうか?
② 受肉の意思
死滅回遊にて、術師1000人が結界内に放り込まれた。
しかし結界内に入っていないにも関わらず、虎杖だけはすでに泳者として加算されていた。
ここで伏黒が「宿儺の指を取り込んだのは自分の意思であるのに」と疑問を抱いていた。
そのため、①宿儺が死後呪物とする代わりに死滅回遊に参加することを羂索が”縛り”として決めていた、②虎杖の体に何か細工がしてあった、のどちらかが考えられる。
いずれにしても死後呪物になることを選んだ時点で宿儺には将来受肉する意思があったということだ。
加えて「虎杖悠仁」という器まできちんと用意されている。
(虎杖と羂索に関する考察記事は↓)
③ 宿儺と羂索
加えて、宿儺と羂索の間には強力な縛りが設けられている。
「待て宿儺。
彼と戦う前に私との約束を果たしてもらう」
『呪術廻戦』 第221話「得喪」
これが何かしらの縛りであると五条は考えていた。
わざわざ縛りを設けているということは、受肉との関係性も深いと考えられる。
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