だからこそボーダーは組織としての信頼と安心が得られていると考えられる。
第1話冒頭ではボーダーを褒めることがたくさん聞こえており、続く第2話では転校生となった空閑にボーダーの凄さを力説するクラスメイトがいる。
また第5巻ではB級昇格となったオサムをクラスメイトが祝うというシーンもある。
社会に対する貢献度が高いということ以外にも、普段の任務での安全性に優れているという組織力の高さが社会的な信頼を得ている理由にもつながると考えられる。
学生でもボーダーとして働くことが可能であるのもこの安全性が担保されているからこそであろう。
ボーダーのメイン戦闘員は学生である。特に高校生の割合が多く、成人済み・就職済みはあまりみられない。
メタ的に考えるとトリオンの性質上~という設定や、ジャンプのターゲット層を考えても当然の施策だろう。
また成長を描くという意味においても学生のほうが動きやすいように思える。
ただ学生をメインで描くということの障壁は「保護者の承認」という部分である。
第1次近界民侵攻を受けたということとボーダーという組織があることを除けば、時代や価値観は現代の日本と大差はない。
例え社会貢献度が高いとはいえ、未知との敵と戦闘し街を守るという非常に危険な仕事に就きたいと子供が話したらどうだろうか?
加えて高校生や、中学生という若い年代が志望するケースがほとんどである。
反対する家庭がいくらあってもおかしくはない。
ただそれでも、学生の割合を保つことができるのはトリオン体での戦闘及び緊急脱出という安全保障がなされているからこそであろう。
このように安全面の配慮がなされているからこそのボーダーであるということが見て取れる。
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